2012.06.09 : 他の地域のヤギプロジェクト
「東京23区で初めてヤギを教育に取り入れた東戸山小学校の格闘」

新宿区立東戸山小学校。
東京23区で初めてヤギを教育に取り入れたことで話題になった小学校である。
現在、中庭にある元鳥小屋だったと思われる場所に白のシバヤギの雄「ラッキー」と黒のトカラヤギの雌「ハッピー」が住んでいる。
僕は昨年10月、引っ越して間もない頃、ヤギに会いに行った。
当時、ヤギが鳴き止まないことを校長先生が嘆いていた。

あくまで本の知識の抜粋だが、
ヤギの乳離れは、たいてい1ヶ月が目安。
その後、昼間は親ヤギから離し、夜だけ一緒にさせる。
そして3ヶ月後から夜も離し、独立させるらしい。

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そこから考えると東戸山小学校の5月生まれのラッキーは問題ないと思われる。
8月生まれのハッピーは乳離れを終えているが親離れは早かったのかもしれないので鳴いたのだろうか。
そしてハッピーがあまり鳴くので、ラッキーもつられて鳴くのか。
それとも互いに環境が変わって不安だったのだろうか。
あくまで推測でしかない。

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特に夜泣きならぬ夜鳴きが激しかったらしい。
うちのヤギ「らら」と「りり」も親離れの際、何度か鳴きまくって困ったことがあった。
あまりに鳴く時は、親ヤギ「るる」と一緒にして、また離してを何度か繰り返した。
それは近所のタイジさん宅で「るる」が住んでいるからこそ、できただけのこと。
東戸山小学校の場合、ハッピーの親ヤギは埼玉県秩父市、ラッキーの親ヤギは東京都府中市に住んでいるので、そんなわけにはいかない。

まだ人がいれば鳴かないかもしれないが、夜の学校は基本的に誰もいない。
更に東戸山小学校は敷地の周囲がマンションなのである。
鳴き声は響き渡る。
二重苦三重苦と重なる。

仕方なく外のゲージとは別に校内にもゲージを作り、夜の間は移動させることにした。
次に問題になったのは昼も鳴くこと。
昼鳴きも激しかったそうだ。
休憩時間は子供たちが遊びに来たり、人の気配があるので、ヤギたちも寂しがらないが、授業中はしーんとするとヤギたちが寂しがって鳴くらしい。
遂にマンションからクレームが来た。

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校長先生は悩んだ挙句、以前、文化祭で作った人形を持ち出してきた。
自分では立てない人形を車椅子に乗せ、
首からラジカセをぶらさげ、人の声を流しておくことにしたのだ。
これでヤギは近くに常に人がいてくれると思って鳴かなくなったそうだ。
人形は「八木橋太郎」と名付けられた。

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あれから半年が経ち、久しぶりに小学校へ遊びに行った。
既に八木橋太郎はいなくなっていた。
「もう人形がいなくても鳴かなくなったんです。
おかげさまで夜も鳴かなくなったんですよ」
校長先生は嬉しそうに語ってくれた。

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数ヶ月経ち、環境にも慣れたのか昼間、八木橋太郎がいなくても鳴かなくなったのだ。
そして夜間も外のゲージで飼えるのではと出してみることにした。
外に出す初めての夜、もしものために校長先生は心配で学校に宿泊までした。
無事、ヤギたちは鳴かずに朝を迎えたという。

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現在、一年生が中心になってヤギの世話をしている。
土日など休みの日も当然、ヤギの世話が必要になってくる。
そこで子供の親たちが自主的にチームを作り、世話にあたるようになった。
この取り組みは徐々に輪が広がって行き、小学校に通うお子さんがいないマンションの方々の中から自ら世話をすることを申し出る方も現れるなど地域ぐるみに広がっているそうだ。

 

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